影をあつめて
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最近、影にも種類があることに気づいた。
木漏れ日のやわらかく有機的な影だったり、ビルのフレームの重たい影だったり、身の回りには様々な影が落ちている。
このことは、菅原一剛さんのプラハでの話を読むまで気づかなかった。菅原さんがライカで撮った『木漏れ日の木漏れ日』を観て、影は実は生き物なんじゃないかとさえ思うようになった。
モノクロの色彩のない時代でも影は世界に溢れていて、トレント・パークやカルティエブレッソンもそれを上手く写真に落とし込んでいたのだと思う。
そういうことに気づいて、光と影という写真表現の基礎に向き合って色々な影を集めた。
葉が混ざり合って、かたい影から輪郭のぼやけたあいまいな影まで写っている。
輪郭と光源。
木に映った木漏れ日。
老婆のような影。
シルエットも影に入るはず。
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近々フィルムで撮る理由についても書かなきゃいけないような気がしている。